Atcion12 スキルアップセミナー第3回
「見積作成&商品紹介シート作成術 セミナー」
開催内容&セミナーリポート
➡️セミナーリポートを読む
開催内容
飽きない「商い」のための基本&原点がここにある。
プロのノウハウと経験を身に付ける絶好のチャンスです!
日 時:10月9日(水)
午前の部 10:00〜12:30/午後の部 13:30〜17:00
会場・場所:佐平ビル 貸会議室
〒960-8034 福島県福島市置賜町1-29
【午前の部】見積作成セミナー
作り手・繋ぎ手・売り手の三方よしの見積作成術&原価計算
・正しい原価の捉え方と成約率を上げる見積作成スキル・ノウハウを身に付けます。
・基本的な流通用語の解説と見積作成のノウハウを伝授。見積書作成をその場で実践します。
・【生産計画】【販売計画】に基づいた原価の設定方法を学びます。
・『作り手・繋ぎ手・売り手』の三方良しの販路開拓の基本を学びます。
・目指す成果を【営業の品質管理】とし、事業者の営業力の質の向上を目指します。
1. 流通に関する基本的な知識と用語の説明&質疑応答
2. 三方よしの原価計算&質疑応答&原価計算実践
3. 販売計画と生産計画の立て方&質疑応答 ※雛形準備いたします
4. 計画に基づく正しい見積の作り方&質疑応答&原価計算実践
5. シンプルな商品シートの作り方
→見積作成セミナーの詳しい内容はこちら
【午後の部】
商品の魅力が10倍になる商品紹介シート作成術
1. ビジネスプランの立て方
(1) 事業ビジョンを描く
ビジョンを文章化する。将来の夢(ビジョン)をカタチ(数値化)に置き換える。
(2) 現在の収益を棚卸しする
現在の収入源の洗い出しをおこなう。収益棚卸表をつくる。
2. 地域特産品のブランディングとマーケティング
(1) ブランドとは、「好き」という感情。どうして好きなのかが「価値」
(2) マーケティングとは、「商品の魅力」を「食べてもらいたい人」に「伝える」こと。
(3) 「マーケティングする」とは、水源(マーケット)から効率よく水(自社商品)をお客様の買い物かごまで導くための「水道管」をつくること。
(4) 商品の魅力の発掘/商品とお客様の接点/コミュニケーション・他
3. 商談会に参加しよう!
(1) 商談会とFCPシートの関係
(2) 商品の魅力が10倍になるFCPシートの作成術
(3) 商談会準備リスト
セミナー講師(ふくしまみらいチャレンジ専門コンサルタン卜)
廣田拓也(ひろたたくや)
福島県内で加工メーカー2社、飲食店2店舗、小売店1店舗、生産団体2団体を経営し、生産・加工・流通・飲食・小売・企画・デザインまでの一貫体制を取る地域商社機能を持つ。2018年には商品開発を担当した『福の小みやげ』ブランドにてグッドデザイン賞を受賞。県内六次化商品並びに売場プロデュースを多数手掛ける。2019年2月に県内地域商社連携プラットフォーム『株式会社あきんど』を設立・代表取締役に就任。地域にある資源を発掘し最大化させるべく、県内地域商社のネットワーク化を推進している。
木村俊朗(きむらとしろう)
1983年食品系販売促進会社入社。1993年マーケティング企画会社設立、取締役就任、2007年より代表取締役。2015年スモールマーケティングオフィス設立・マーケティングコンサルタント就任。6次産業化中央サポートセンター6次産業化プランナー・復興水産販路回復アドバイザー(公益社団法人日本水産資源保護協会)。久留米市・岩手県・群馬県・東北農政局・沖縄県・新潟県・京都府・鎌倉市など、6次産業化実績地域は多数にのぼる。
セミナーリポート
当日は午前10時より、主催者の開会挨拶に続き、午前の部として、「作り手・繋ぎ手・売り手の三方良しの見積作成術&原価計算」と題したセミナー&ワークショップが開かれ、「生産計画」、「販売計画」に基づいた正しい原価計算や成約率を上げる見積書の作り方、商談時に有効な提案書や商品シートの作り方等を学び、営業力の質の向上を目指しました。また、基本的な流通用語についての解説も行われました。
午後は1時半より、「商品の魅力が10倍になる商品紹介シート術」と称して、事業ビジョンを描き現在の収益の洗い出しを行ったうえでのビジネスプランの作り方、地域特産品のブランディングとマーケティング、商談会に参加して活用するための具体的なノウハウなどを学び、各々が理解を深めたのち午後5時に閉会となりました。
今回のセミナーで伝えたかったこと/講師(木村俊朗氏)より
「マーケティングという武器を身につけてください!」
すべての事業者がその人なりのマーケティング力を身につけることが非常に重要だと考えています。マーケティングはもともと大企業向けに考えられていることもあり、農林漁業者や中小企業の方には拒否反応を示されることもあります。でも、大企業と同じことをしなくても良いのです。自分達向けにダウンサイジングして、必要なことだけを考えて実行していきましょう。
「商品開発はプロダクトアウトを起点に!」
地域特産品の開発は、絶対にプロダクトアウトを起点にすべきだと思っています。
その土地や自社の資源・技術へのこだわりを持ち、それを生かした商品を作ることが重要です。
マーケットインで商品を作れるのは大企業だけです。ただ商品を販売する時には、マーケットインのフィルターをかけ、市場のニーズにマッチさせることが必要です。例えばどんなに美味しい商品でも今の時代にそれほど大容量のものは売れないし、添加物がたくさん入っているものも売れない。シーズ(素材、技術、地域文化、歴史など生産者が持っている特別な技術や材料等)にこだわったプロダクトアウトの商品が、マーケットのニーズに合うか、きちんとチェックしていくことが大事です。
「マーケティングはバランスが大事!」
商品開発、販路開拓などを別々に考えてはダメです。商品、価格、売場、プロモーションなどすべてがバランス良く機能しないと売上げには繋がりません。商品を作ってから販路をどうしようと考えるのではなく、商品開発をする時から、誰に、いつ食べてほしい商品かを考えることが必要です。その人がどこに買いに行くかを考えれば自然に販路も見えてきます。 大企業では商品開発部、生産部、営業部、広告宣伝部など部署が異なるため連携に時間がかかったりしますが、農林漁業者や中小企業では、裁量権のある人が本気になれば全てを一元的に見ることが出来ます。これはみなさんの強みだと思います。
「商品の魅力を発見して自分ブランドをつくってください!」
商品にネーミングしてパッケージをキレイにデザインすればブランディングだと思っている人も多いと思いますが、それは誤解です。商品は、みなさんが作りますが、ブランドを作るのはお客様です。ブランドは一言で言ったら、「お客様に好きになってもらう」こと。恋愛と一緒で、好きになってもらうには、自分の魅力を相手に伝えなくてはいけません。好きになってもらってはじめて、自分の顔と名前が相手にとってブランドになるのです。マーケティングは、「商品の魅力を」「食べてもらいたい人に」「伝える」ことです。この 3つだけが出来れば良いのです。
「夢をカタチにして目標を掲げててください!」
農林漁業者や中小企業経営者にとって事業の経営は家族の生活に直結しています。子供の教育のためにあと月20万円は手取りを増やしたいとか、年収100万円アップすればローンがかなり楽になるとか、或いは地元の特産ブランドを全国に発信し1000万円売上げたいという夢もあるでしょう。経営者の思い描いている夢を事業目標として数値に置き換えてください。ひとは夢があるからこそ頑張れるものだと思います。夢は誰しもが持っているもの。お酒を飲みながら語る夢、子供の成長を考えて思う夢、どれも生活者の大切な夢です。生活者の夢はまた事業の夢へと繋がります。夢を夢で終わらせずにしっかりと事業として計画し、個々に努力し、達成に導くための環境づくりが必要です。一人の経営者が夢を事業によって叶えることで、そこにやりがいと雇用が生まれ、地域振興へと繋がります。地域の発展はあくまで「ひと」が行うものです。「ひと」のもつ夢と情熱こそが原動力です。みなさんの夢をカタチに、目標をもって事業に取り組んでください。